マンデリ特有の芳醇で高い香りと「重い」ではない、チョコレートのようなふくよかな風味のボディ感。
【生産者】ザイライニ
【エリア】スマトラ島 アチェ州 タケンゴン地区
【品種】ブルボン
【プロセス】スマトラ式:予備乾燥と本乾燥を行うスマトラ島独特のプロセス。マンデリンと呼ばれるコーヒーはこのプロセスを用いられます。
【標高】1,300m
【焙煎具合】深煎り
【 FLAVOR PROFILE 】Fullbody,DarkChocolate,Cleancup,CreamyMouthFeel,WellBalance.
【価格】1620円〜
農園主のザイライニ氏は個人で12haのコーヒー農園を所有、そのほとんどでブルボンを栽培しています。
元々は他の生産者同様にインドネシアではよく栽培されるカティモールを植えていたいましたが、ブルボンは味が良く価格競争に晒されづらいため安定的な農園運営を行えるものと考え植え替えを敢行しました。
農園の他に精選設備やパテオを所有、収穫期にはピッカーを雇いチェリーから粗精選生豆まで一貫した管理・作業を行っています。
チェリーの品質にも着目しピッカー(コーヒーチェリーを収穫する作業員)に指示し赤実だけを注意深く摘んでおり、これがクリーンカップやシロップのような甘さ、ジューシーさをなお一層引き立たせることに奏功しています。
最終選別は輸出業者の手により機械選別と手選別が施され特別なマンデリンに仕上げられています。
1998年にスハルトが 31年在任した大統領の座から下りたのと軌を一にしてアチェ州はアチェ自由運動(GAM)とインドネシア政府軍との衝突が激化しコーヒー生産はままならない状態へと突入していきました。
これに遡ること10年、タケンゴンのある地区でオランダ系商社がブルボン種の栽培を奨励し広まっていきました。
GAMと政府軍は内戦状態に陥り、多くのコーヒー畑は放棄され荒廃していきました。
1980年代末に広まったブルボン種の栽培も戦乱とアヘンへの植え替えにより絶滅したかのように思われる中、ザイライニ氏によるブルボン種を栽培はとても喜ぶべきことであり、そのコーヒーの品質の高さ、素晴らしさを体験していただけたらと思います。